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Analog Synthesizer Lecture
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Sample & Hold(サンプル&ホールド):

a:Sample & Hold の基本   b:色々なシンセの Sample & Hold のパネルを見てみる

a:Sample & Hold の基本:

 ・Sample and Hold は略して S/H、S&H、Sampler などと書く。Sampler と言っても現在のサンプリング音源とは関係ない(原理的には近いものがある)。以下では略して S/H と記載する。

 ・S/H には Sample in、Clock in、Output の3つの端子がある(名称は機種によって異なる)。

 ・Sample in(下図ではサンプリング・イン)から入って来た信号(CV でもオーディオ信号でも良い)は、Clock in にトリガ信号(下図ではクロック・パルス)が来た瞬間にその電圧が保持(ホールド)され、それが Output に出力される。ホールドされた電圧は次に Clock in にトリガ信号が来るまで持続する。以下にその概念図を示す。

G85

Sample and Hold の概念図


 ・S/H で最も有名なサウンドがランダム・ノートだろう。これは Sample in にホワイト・ノイズを、Clock in に LFO をつなぎ、Output を VCO につなぐ。これにより、一定間隔で出力されるランダムな音程が得られる。1970 年代には、ただこの音だけ使った現代音楽モドキが多かった。以下にそのサウンドを掲載する。

 

ノイズをサンプリングしてランダムなピッチの電圧を作り、それをVCOに送ってランダム・ノートを演奏させる


 ・S/H はシンセの機種によって搭載されていない物もある。しかし、鍵盤からの電圧を保持するためには必ず S/H が使用されている。鍵盤はスイッチと抵抗で KCV を作り出しているが、もし鍵盤から手を離せば KCV はゼロになってしまう。そこで、鍵盤からの電圧を S/H の Sample in に、Gate 信号を Clock in に接続する。すると、鍵盤の電圧は S/H でホールドされ、鍵盤から手を離しても最後に押した鍵盤の電圧が保持される。シンセではこれを Keyboard CV として使用している。この機能がないと、Envelope Generator で Release を上げて離鍵後に余韻を付けた時、余韻の音程が変わってしまう。

 


<参考>

 ・Moog では初期モジュラーに S/H のユニットは含まれていなかったため、後期になって 928 モジュールとして販売された。

 ・Minimoog 等、外部コントロールの可能なシンセ用に S/H 単体機も発売されており、同社のパーカッションコントローラーと組み合わせて使用する事ができた。

 ・S/H を利用した有名な演奏として、ELP のアルバム「恐怖の頭脳改革」(またはライブ盤)中の「悪の教典#9、第一印象」のパート1とパート2をつなぐ部分、また S/H を VCF に送り一定間隔で変化する音色に合わせて演奏を行っているヤン・ハマーの「万物の創造(First Seven Days)」中の「Sixth Day - The People」、さらに同じヤン・ハマーがドラマーのトニー・ウィリアムスと演奏している「The Joy of Flying」の「Eris」がある。

     



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